Tanaami Masayuki

写真1 製作した直流安定化電源の操作パネル

電子回路を試作、テストするときに欠かせない機材として、直流安定化電源(DC Power Supply)があります。昔はおいそれと買えなかった安定化電源も、十分な容量のものが手ごろな値段で出回っています。そのため通常は購入で済ませる実験用の直流安定化電源ですが、廉価な電源を使い込んでいくと不満な点が出てくるもので、そうなると評価の高いブランドものの電源が欲しくなってしまいます。
一方、電子回路の入門者が実験用電源を設計、製作するという昔からの定番ネタが存在します。これから電気の世界に足を踏み入れる者にとっては手ごろな学習課題であり、完成すれば実用品として長く使える道具になり得ます。

安価な電源の問題点

筆者もこれまでに数種類の電源を購入して使っており、安価な電源でもたいていの場合は十分な働きをしてくれます。

写真2 筆者が購入して使用している安価なスイッチング電源

これらはほぼすべてがスイッチング方式で、内部損失が少なく小型軽量、コストパフォーマンスに優れた回路構成になっています。
ところがある種のセンサーを使った回路に電源をつなぐと、ノイズで誤動作してテストにならないのです。電源の出力をオシロで観察すると、10MHzオーバーのスイッチングノイズが盛大に乗っているのがわかりました。

写真3 スイッチング電源のノイズ例

そこで電源の出力にフィルタを挟んで対策を試みたのですが、ノーマルモード、コモンモード、いずれのフィルタを用いてもノイズを完全になくすことは出来ませんでした。一度出てしまったノイズをあとから抑え込むのは容易ではありません。仕方がないのでノイズが問題になる時は乾電池を使うなどでしのいでいました。
乾電池は手軽に利用できてノイズを発生しませんのでちょっとしたテストには便利です。しかし長時間の連続使用ができず、電流を引いた時や時間経過による電圧の変動も避けられません。
電池を電源とする機器のテストでは最低動作電圧の確認をしますが、乾電池の電圧は自由に変えられませんので、電圧を少しづつ下げて動作の限界を探るといったテストも難しいです。また電流制限もないので、誤接続に備えて別途ヒューズなどで対策を取っておかないと回路を焼損してしまう危険もあります。

リニア方式(ドロッパ方式、シリーズ方式とも言います)の安定化電源であれば原理的にスイッチングノイズは発生しないのですが、この種の電源を手に入れるには昔からの高級ブランドを頼ることになり、ハードルの高い値段になってしまいます。

写真4 ノイズの少ない高品質な電源の例

オークションなどで中古品を手に入れるという方法もありますが、修理等の経験がない初心者が素性のわからない中古品を買うというのもリスクがあります。
ここに至って通常は購入で済ませる安定化電源をあえて自作する、という選択肢が視野に入ってきます。

製作する電源の仕様

  • ノイズを出さないリニア方式
    ノイズに弱い敏感な回路のテスト、音質重視のオーディオのテストに使うことを目的として、根本的にノイズを出さない設計とし、効率には目をつぶります。
    AC100V入力からトランスで電圧を下げ、ダイオードブリッジで整流し、平滑コンデンサに充電された元電源を用意し、設定電圧との差はパワーデバイスで絞って出力ポートに流す制御をします。
  • 電圧の可変範囲は0~12V
    電源トランスとして2次側の定格電圧(≒実効値)が12Vのものを使用すると、電圧の最大値は16ボルト程度(無負荷時)になりますので、ここから整流ダイオードの電圧降下や、平滑コンデンサの充放電に必要な電圧を引いたものがパワーデバイスに入る元電源になります。さらにここから3端子レギュレータで制御用に安定化した12Vも取り出すことにします。
    筆者が製作する電子回路はほとんどが乾電池やLi-Po電池、またはUSBの5Vで動作するものなので、12Vあればまず足りないということはありません。しかし12Vバッテリを電源とする車載用の機器では、充電中の電圧が16Vくらいになるので、最大電圧のテストには別途電源を準備する必要があります。
  • 電流の可変範囲は0~3A
    筆者がよく使う小型DCモータの回転開始時の電流を考慮して、3Aまで取れる仕様としました。
    12Vで3A流した時にリップルがない綺麗な直流を出すには、公称値が12V3Aのトランスでは容量不足です。ただしリップルを完全に抑え込む容量を計算すると、大きさ、重さがたいへんなことになりますから、適当なレベルで妥協することにします。
    また、能力いっぱいの出力を使うケースとしてはバッテリーの充電などを想定しており、多少のリップルノイズは問題にならないだろうという割り切りがあります。
  • 純粋なアナログ回路
    マイコンは使わず、アナログ回路だけで制御系を構成します。
    本回路では10回転のポテンショメータ(ヘリポット)の角度で設定値を記憶し、ポテンショメータの電圧を直接設定値として利用することにしました。これで実用レベルの分解能(10mV)と再現性をボリューム一個で得られます。
    なお、市販の電源で見かける方式で、COARSEとFINEの2個のボリュームで分解能を得る方法(写真2の右側の機種)もありますが、実際に使用してみるといまひとつ操作性が良くないため、多回転のポテンショメータを使うことにしました。
  • OPアンプによるフィードバック制御
    LM317のような可変型3端子レギュレータは、最低電圧の仕様が高くて低電圧側を0Vまで落とすことができず、電流の制限値を可変にするための仕組みもありません。
    3端子ではない、インテリジェントで0Vから出力可能な電源制御用ICもありますが、調べた範囲では電流制限の仕様に難があったりでマッチしませんでした。
    最終的に、電圧、電流を設定値と比較してパワーデバイスを制御する回路を、OPアンプを使ってゼロから作ることにしました。
  • 出力の表示はデジタル
    アナログのメータではさすがに不便なので、3桁のDPM(デジタルパネルメータ)を使って電圧、電流を常時両方表示することにします。
    設定値の分解能、精度は3桁表示で確認できる10mV程度を目安としており、精密な値が必要な場合は外部のテスター等で確認することになります。
  • 出力スイッチ
    廉価な電源にはついていないことが多いですが、大元の電源をオンするといきなり何ボルトかわからない出力が出てきて危険です。あるいは毎回回路の接続を外してつなぎ直す必要があります。
    仕組みとしてはトグルスイッチで直接回路の入切をする簡素なものとし、接触抵抗による電圧降下には目をつぶることにします。
  • 電流設定確認スイッチ
    マイコンで設定値を記憶しているのであれば、出力がOFFであっても、実際にはまだ流れていない電流設定値を表示することができます。ところがアナログな電流計では現在流れている電流を表示することしかできませんので、出力端子を短絡して実際に電流を流して確認するのが昔ながらのやり方です。
    そこで電流設定の便宜を図るために、常設の出力短絡スイッチを設けることにしました。出力スイッチをOFFしているときに、内部で出力を短絡するモーメンタリなスイッチです(写真1の右下の「CHECK」スイッチ)。これを押し下げながら電流設定ダイヤルを回せば、出力端子に何もつながなくても実際に流れる電流をDPMで直視しながら設定をすることができます。
  • 観測用モニタポイントを設置
    電子回路のテストではオシロスコープやテスターを使って各部の電圧や消費電流の観測をしていきます。動的に変化する電流の観測をするには、シャント抵抗を回路に挟んで両端の電圧をオシロに取り込んで表示しますが、いつもこの部分を組み立てるのが手間になっていました。
    今回製作する電源では、基板上のOPアンプ回路で電流を電圧に変換して制御に使っているので、その出力を外部に取り出し、いつでもオシロを接続して動的な消費電流の観測ができるようにします。
    後述するヒートシンクを外から見た写真6で、右上に小さく映っている3Pのピンソケットがモニタポイントの取り出し口です。
  • PFC、ラインフィルタは省略
    今の時代、製品として売り出すには高調波対策、ノイズ対策をしなければなりませんが、実験用かつ小規模で個人的なものなので省略しています。
    ちなみに本安定化電源はIEC 61000-3-2 のクラス Aの機器に相当すると考えられ、定格入力電力は 75W 以下ですので高調波電流についての規定は適用除外となります。

回路構成

製作した電源の概略ブロック構成と全体の回路図を示します。本回路は12V3AのDC電源ということで、DCP1203という名前を付けることにしました。

図1 DCP1203ブロック構成図
図2 DCP1203全体回路図

メイン基板上のコネクタの接続先は表のとおりですが、J2,J3,J4,J5,J7,J8は2.54ミリピッチでピンを並べ、1X14のピンヘッダとして一体化できるようにしてあります。

 コネクタ番号 接続先
H1AC1 TR1 電源トランス
H2AC2 TR1 電源トランス
H3SW2A 2 出力SW
H4J17 出力ターミナル
J2J9 電圧表示DPM
J3J10 電流表示DPM
J4J11 電圧指示器 HeliPOT
J5J12 電流指示器 HeliPOT
J6J16 モニタポイント
J7J14 CC インジケータ
J8J15 冷却ファン
表1 コネクタの接続先一覧

以下に各ブロックの構成部品などの詳細を説明してゆきます。

パワーデバイス

DCP1203は、最大電圧12V、最大電流3A、内部損失最大12Vx3A=45W程度の使用範囲を想定しており、これに合わせたパワーデバイスを選択します。
一般的な傾向として、バイポーラトランジスタであればNPN型、MOSFETならNchタイプのほうが品種の選択肢が多く、安価な場合が多いです。しかしながらこのタイプでハイサイド(プラス側)の制御をする場合は、ベースまたはゲート電圧を出力電圧よりも高くしないとデバイスをONできません。制御系の電源をメインと共用する場合は元電源をその分高く取らねばならず、容量の大きいトランスが必要になります。あるいは出力より高い電圧の制御用電源を別に用意する必要があります。
PNP型トランジスタならベース電圧はエミッタ(入力側)電圧以下であり、最大電圧出力時の電位差も小さなVce(sat)だけで済みます。そこで回路設計のしやすさとデバイスの入手性のバランスを取って、パワートランジスタ 2SA1908 Pc=75W, Ic=8A (Q3)を使うことにしました。

写真5 2SA1908

PchのMOSFETでもほとんど同じ回路で作れますが、許容損失が40W以上で手ごろな値段のものは入手困難です。またON抵抗が小さくスイッチング速度の速い高性能なMOSFETを使っても、パワーデバイスで損失を発生させるのが目的のようなリニア電源では意味がありません。
あるいはダーリントントランジスタを使うとhfeが大きいのでOPアンプの出力を直接ベースに入れて使えますが、本回路では電流制御とのMIX機能が必要で直接接続はできません。またダーリントントランジスタはVce(sat) が大きいので、その分取り出せる最大電圧が低くなってしまう欠点もあり本回路では使っていません。
なお2SA1908以外の品種から選ぶ場合は、PNPタイプでパッケージがTO-3Pのもの、Ic>=最大電流×1.5で絞り込んでみてください(2SA1943, 2SA1962等)。

ヒートシンク

パワーデバイスが45W程度の損失を発生するので、入手が容易な自作パソコン用CPUクーラーを流用することにしました。

写真6 CPUクーラーを流用したヒートシンク

いにしえのソケットA用CPUクーラーとして買い置きしていたものがあったので、これを筐体の外に取付けることにしました。冷却能力のTDPの値は不明なのですが、当時のCPUの仕様からして50Wはいけそうです。
使用したヒートシンクには銅板のヒートスプレッダが付いていたので、これを筐体内部に取り込む四角い穴を後面パネルに開けておき、PCBの半田面と向かい合わせにします。トランジスタはPCBのはんだ面に浮かせてはんだ付けして、そのままネジ止めするようにしました。
ヒートスプレッダの真ん中にはトランジスタの取付用、アルミ部分には筐体への取付用で合計5か所にM3の雌ねじを追加工しました。

写真7 筐体内部から見たヒートシンク、ファンの配線は右下の切欠きから引き込んでいる

写真7ではヒートスプレッダに絶縁シートが張り付いていますが、フルモールドの2SA1908では必要なく、かわりに熱伝導グリスを塗ってねじ止めします。
冷却ファンは60mm角12Vのものが付属していたのでそのまま使うこととし、危険防止のファンガードを追加して手指などの侵入を防止します。モーターは12V仕様ですが、そのままつなぐと爆音かつオーバースペックでしたので、直列に抵抗を挟んで回転数を落としています。この抵抗はファンの電流が流れて少々発熱しますから、消費電力を計算して計算値の2倍程度の容量の抵抗を使います。本回路では手持ちの小さな1/2W抵抗で済ませるため、2本並列で使うようにしました。
ファンモータに実際かかっている電圧は5V程度なので、基準電圧用の5Vから取ってもよかったのですが、小さいとはいえモータの電源と基準電圧を共用するのは気が引けたため12Vから採っています。
なお、まったく同じ形状のCPUクーラは現在売られていませんので、手に入るものに合わせた取り付け方法、寸法で加工する必要があります。トランジスタの取付位置が変わる場合はPCBの部品配置を変更するか、端子とPCBの間をケーブルで中継してください。

ダイオードブリッジ

当初、一般整流用シリコンダイオードブリッジのGBU8D 8A 200Vを使っていたのですが、12V出力時に商用周波数のリップルが出てしまいました。そこで、電圧降下を極力抑えるためショットキータイプのD15XBS6 15A 60Vに変更しました。これでダイオードのVfを2個分、およそ1V程度電圧降下を減らしています。

写真8 ショットキーバリアダイオードブリッジ DX15XB6

Vfの実測値0.5V×3A×行き帰りで2倍=3Wの発熱があるので、ダイオードにもヒートシンク(17PB046-01025同等品)を付けています。このダイオードもフルモールドパッケージなので、ヒートシンクに取り付ける際は取付面に熱伝導グリスを塗ってねじ止めします。

電源トランスと平滑コンデンサ

電流の供給能力はトランスの容量=大きさでほぼ決まってしまいます。小さなトランスの鉄心はすぐに磁気飽和しますし、巻線の抵抗などで最大電流が抑えられます。
仕様として3Aまで流せるようにしたいので、公称電流5Aのタイプから、値段と入手性、取り付けやすさで豊澄のEIコア型電源トランスHT-125を使用しました。

平滑コンデンサは最大リップル電圧を決めて計算することも可能ですが、結局のところ投入した物量に比例した性能になるのでなるべく大きな容量にします。本回路では3300uFを2個付けていますが、手に入る品種で場所の制約を考慮すると2個に分けたほうが容量を稼げるという事情によります。

なお本稿を書いている時点で、HT-125は製造終了になった由、東栄変成器のJ-125が同等品となります。またはこの際、高級オーディオで使われているトロイダルトランスを使うのがよいかもしれません。

制御用補助電源

パワーデバイスに供給する電源から12Vと5Vの制御用電源を作ります。
まずOPアンプ回路と冷却ファンに使う12Vですが、供給元の電圧に余裕がないのでLDOタイプのシリーズレギュレータNJM2396F12を使いました。これによって通常の78シリーズであれば1.5V程度の電圧降下を生じるところが、0.2V程度で済む計算になります。
また、電流、電圧を設定するVR等の基準電圧源として使う5Vは、12Vをもとにして安価なシリーズレギュレータ7805で作っています。5V電源は出力電圧の基準となるので精度が必要ですが、5Vの絶対値が必要なわけではなく、長時間使用した時の安定性が求められます。出力電圧の表示は、表示用のパネルメータ自体の精度に依りますので、メータに付属するトリマをアジャストして合わせこみます。
なお、12V、5Vいずれも小電流ですので、レギュレータICにヒートシンクは付けていません。

電圧制御

電圧の設定は多回転型のポテンショメータ(ヘリポット)で行います。

写真9 10回転型のポテンショメータ

ポテンショメータのつまみを筐体の前面操作パネルに取り付け、5Vの基準電圧を分圧して電圧の設定値とします。この電圧と、出力端子の電圧を略1/3に分圧したものとをOPアンプ(U3A)に入力して比較するので、設定値の最大5Vが出力電圧の最大15Vに対応する値となります。
出力電圧が設定値より低ければOPアンプの出力が上がり、次段の小信号用NPNトランジスタQ2 のベース電流を増やします。

図3 電圧制御回路

Q2のコレクタはパワートランジスタQ3のベースにつないであり、Q3のベース電流を増やして出力電流を増やします。
出力が高くなりすぎるとQ2のコレクタ電流は減らされ、出力が絞られます。
使用するOPアンプは真の0V入力での動作が確認できたNJU7034を使用しました。出力はフルスイングで、通常必要なマイナス電源を使わずに制御回路を構成することができます。
これによって、完全な0Vから最大電圧まで任意の設定値で動作する制御系を、メイン回路の電源トランスから取り出した、ただ一つの平滑化回路だけで作ることができました。
R5、R6には温度係数の小さな金属皮膜タイプを使用します。
R14とC11は無負荷時、低電圧時の不安定性を除去する、発振止めのダミーロードです。抵抗値、容量は最終的にPCBに乗せてから試行錯誤で決めており、安定動作する範囲で、C11はなるべく小さな容量、R14はなるべく大きな抵抗値にしています。

ポテンショメータは自家用ということで、回路図で指定の安価なものを使用していますが、ねじの作りなどが値段なりの品質なので、高級感を求めるならば定番の品種を使用したほうが良いでしょう。
また、ポテンショメータを回すツマミはロック機構付きの専用バーニヤダイヤルを使っていますが、実際にはロックはほとんど使わずカウンタ目盛も読まないので、握り部分が太い普通のツマミに変えたほうがよいかもしれません。この場合ポテンショメータのシャフトがΦ6.3と太いので、通常のΦ6用のツマミの穴径を大きくする追加工が要ります。

電流制御

電流の設定も多回転型のポテンショメータで行いますが、こちらは0-5Vを0-5Aの設定値として扱うことにします。
電流の検出はプラス側に挟んだシャント抵抗(R15+R16)0.2Ωの両端電圧(OUT+とV1)を取り出し、OPアンプの差動増幅回路(U3D)で0V基準の電圧に変換、これを設定値と比較するOPアンプ(U3C)に入力します。U3Dの計算は動作点の説明図を見てください。

図4 電流検出の差動増幅回路
図5 電流検出の差動増幅回路の動作点の説明図

入力側抵抗10kΩ、出力側抵抗50kΩ(正確にはトリマーと端数分がプラス)、で5倍の反転増幅、つまりシャント抵抗の電位差を5倍した電圧が電流の測定値として出力されます。本回路ではシャント抵抗を0.1Ωの2個直列で0.2Ωとしたので、3A流れたときには0.2×3×5=3VがU3Cの出力(回路図のC_MES)に出てきます。C_MESは観測用モニタポイントの電流ポートにもなっています。出力側抵抗は2本直列とし、手に入りやすい(≒手持ちの在庫)E12系列から組み合わせて、希望に近い値を追い込めるようにしました。
シャント抵抗2個と、差動増幅回路を構成する抵抗器は温度係数の小さな金属皮膜タイプを使用します。ただしR7、R8は値が相対的に小さいのでカーボンの5%でも可です。
OPアンプ入力端子へは1kΩの多回転トリマー抵抗の中点を接続して、オフセットとゲインの微調整をできるようにしています。

電流の測定値は比較器U3Cの+側に入り、電流設定値は-側に入って比較され、出力がNPNトランジスタQ1のベースに入り、電流が設定値より大きければQ1をONします。Q1のコレクタは電圧制御のQ2のベースにつないであって、ONするとQ2のベース電流をカットする働きをします。
このとき電圧の設定値より出力電圧が下がるので、U3Aは12Vに張り付き、R12にかかる電圧は12-Vbe0.7V=約11.3Vとなり、Q2のベース電流は11.3V/22kΩ=0.51mAからQ1のコレクタ電流を差し引いた値となります。そしてパワートランジスタのベース電流はQ2のベース電流のhfe倍になります。
電流が設定値より小さければQ1はOFFして、Q2のベース電流は電圧制御の結果にゆだねられます。

電流値の比較器であるU3Cの出力は-入力とC5でつないであり、C5とR18+RV4で決まる時定数でゆっくりと出力が上下します。もしC5がないとゲインの高いU3Cの出力が+-電源いっぱいに振動して、あたかもPWMのような動作になります。逆にC5が大きすぎると、速い電流変化に制御が追い付かず過渡特性が悪くなります。なるべく小さい値で発振しない限界の値を試行錯誤で決める必要があります。

OPアンプU3Dの入力としてシャント抵抗両端すなわちハイサイドの電圧がかかりますが、動作点の図で計算すると電流ゼロの時に出力電圧の5/6まで上がる可能性があります。OPアンプの電源は低損失レギュレータNJM2396で12Vにしていますので、ハイサイドの電圧は 12*6/5=14.4V まで設定できるという計算になり、12V仕様の本回路では十分といえます。
負荷電流が小さくて定電圧制御で動いている時、U3Cの出力は振り切れて0Vに張り付きます。

注意点ですが、出力電圧が低い場合、電流を0Aに設定してもOPアンプのオフセット電圧等のばらつきで出力電流が0Aまで落ちない場合があります。OPアンプを交換して治らない場合はU3Dの-入力を高抵抗でプルアップするといった対症療法で対策します。

ところで、電流制御については積極的に定電流制御を行うかどうかで回路の作りが違ってきます。電流制御を電源の保護のためだけに使う場合は、いわゆるフの字型の出力特性としてパワーデバイスの損失が大きくならないようにします。しかし本回路のような実験用の電源では、0から最大電圧の全範囲で一定電流を出力として取り出す逆L字垂下特性が必要なため、パワーデバイスの許容損失を十分大きく取り、ヒートシンクも大容量のものを選びます。
なお、電流検出用のシャント抵抗の消費電力は最大4.5Wになるため、酸化金属皮膜抵抗 3Wを2個直列で使っています。

表示器

小型の無名ブランドな3線式DPM(デジタルパネルメータ)を上下に2個並べ、両端にあてがったプラスチックの板にねじ止めしたものを、電圧、電流の表示に使用しました。DPMは3桁表示で、10V未満の時は小数点以下2桁、10V以上の時は小数点以下1桁に自動で切り替わります。
電圧は出力端子からそのまま配線を引いて表示、電流は前述の差動増幅回路の出力を1A/1Vの換算で表示します。

写真10 小型のDPMを2個連結

実はこのDPM、電源線と信号線が共用の2線式として販売されていたものなのですが、もともと電源と信号を分けて配線できるよう作られていて、簡単な改造で3線式に変更できました。

写真11 DPMに追加した信号線(白色)

写真11の赤丸内にあった0Ω抵抗を外し、用意されているパッドに信号線(白色)を追加、電源線に3V以上の一定電圧を印加するだけです。この手のDPMで2線式として販売されているものの多くは同様の改造が可能なようですので、実物を見て確認してみてください。

市販の電源同様、定電流制御が効いているときは、CC(constant current)インジケータ(赤)を点灯するようにしています。これはQ1のベースに入る電圧が0.45Vより高いと比較器U3Bの出力がLoになり、LEDがONする仕組みになっています。
また、出力ON-OFFスイッチは2回路型とし、ONしているときはOUTPUTインジケータのLED(緑)が点灯するようにしました。
ちなみに元電源についてはDPMの表示がONするので、特に表示器を設けませんでした。

ACインレットとヒューズ

本回路ではポリスイッチ(PTCサーミスタ)を使用しました。ヒューズケースを含むコスト、大きさを考えると、ヒューズよりもポリスイッチのほうが手軽です。少々のON抵抗に目をつぶる必要がありますが、切れたら交換するしかないヒューズと違って再利用できるのも実験用としては便利なところ。
メガネ型ACインレットの端子にポリスイッチを取り付けるだけの小さな基板を挿して使用してみました。メイン基板につけるのが一般的かもしれませんが、高電圧をPCBに入れた場合の危険防止が大変そうなので避けました。また、筐体に入ってすぐのところにつけておきたいというのと、ACインレットとポリスイッチをユニット化して他のアプリケーションで共用出来たら便利だろうという目論見もあります。

写真12 ACインレットに直接載せた小基板とポリスイッチ

なお、この基板はメインのPCBとパネライズし一体ものとして注文したので、製作コストとしてはごくわずかでした。

ブレッドボードで動作確認

高速なデジタル回路やRF回路とは違い、本回路のような汎用のOPアンプの回路では高周波特性はあまり気にしなくてよいため、ブレッドボードやユニバーサル基板で実物のテストが可能です。シミュレータによる事前の動作チェックをしなくても、オシロで実際の波形を見られるのがよいところです。
回路図を書き上げた後、ブレッドボードを使って回路を組み、動作を確認します。マイコンを中心とした論理回路と違い、フィードバック動作をするアナログの回路が一発で狙い通りに動作することはまれで、実回路で検証しながら回路図を手直ししてゆきました。
フィードバックがあると発振することが多いので、補償要素を追加しながら安定に動作する範囲で制御成績がよくなる回路定数を探してゆきます。

写真13 ブレッドボードで動作確認、パワートランジスタは仮のシンクで短時間の保護

動作確認は次のような手順で行いました。

  • 先に定電圧制御部分だけを組んで動作させる
  • 電流検出の差動増幅回路を調整する
  • 電流のフィードバック制御をチューニングする

調整のポイントは電流制御のOPアンプ回路にあります。前出の電流検出の差動増幅回路の動作点の図と回路図を見ながら調整してゆきます。

差動増幅回路はOPアンプのU3Dのところですが、ここには位相補償のための部品はありません。
前節で説明したとおり、次段のU3Cがコンパレータ兼積分回路になっていて、出力の変化スピードを抑えて制御を安定化する仕組みです。C5を大きくしてゆっくり動かせば発振はせず安定に動作します。しかし時定数が大きすぎると急な負荷変動についてゆくことができず、過渡的な制御成績が悪くなってしまいます。

調整は必ずオシロで出力電圧をモニターしながら行います。テスターで正しい電圧が観測されていても、発振してPWM状態になっていることがあるので注意が必要です。
電圧制御は出力に入れてあるC11の容量を変えたくらいですんなり動きましたが、電流制御はちょっと時間がかかりました。電流制御回路の調整の手順を記しますが、使用する範囲全域で正常動作するように何回か調整を繰り返す必要があります。

  • 0V、0A出力でU3Dの出力がゼロになることを確かめる。OPアンプのオフセット電圧が効いてくるので、ゼロ点が大きくずれるようならOPアンプを交換してみる
  • 10V、0A出力でU3Dの出力がゼロになることを確かめる。ずれていればRV1、RV2を設定する
  • 1V以下の電圧と10V程度の電圧それぞれで適当なダミーロードをつないで1A程度の電流を流し、高低いずれの電圧でも正しい電流が観測できるようRV1とRV2を設定する
  • 出力を短絡して電流を可変しても正しく観測できるようになるまでRVを調節する

ちなみに差動増幅回路の入力インピーダンスは約60KΩになります。12V出力時に0.2mAの電流が流れますが、微小なのでDPMに反映されず、調整の過程でも見えないレベルです。
満足できる状態になったら回路図を確定し、PCBの設計に着手します。

筐体・部品配置

なるべく小型のケースに納めたいものですが、電源トランスが大きく重いのでこれが入ることが条件になります。DCP1203用に選んだのはIDEALのCO-80Dという金属製のケースで、おそらく昭和の時代から変わっていないレトロな形と色使いが特徴。純アナログなリニア電源にふさわしい雰囲気がいい感じです。
部品の配置は、まずトランスを筐体の真ん中に置き、後面パネルの内側に基板を取り付け、後面外にヒートシンク、ACインレットやモニターポイントの取り出し口を設置します。前面パネルには主電源SW、出力SW、DPM、電圧、電流設定ポテンショメータ、出力ターミナル、LEDを取り付けます。

写真14-1 中央に電源トランスを配置、左端にモニタ―ポイント取出し口

なお、AC100Vのラインは充電部が露出しないよう、はんだ付け端子を絶縁チューブ等で保護したほうが良いでしょう(写真14トランスの下方から出ている端子)。
出力のGNDはPCBのベタGND直結で、PCBの取り付け穴を通して筐体やヒートシンクもすべてGNDにつないでいます。ACケーブルはアースのない2線タイプで、筐体アースは取っていません。筐体を建物等のアース端子に接続する場合は出力のマイナス端子と直結になりますので注意が必要です。

それとAC100Vのラインとメインの3A流れるラインに使用するケーブルは0.5mm2(VSF)を使用しました。なるべく太いほうが電圧降下が少ないわけですが、取り回しが大変なので許容電流の範囲内で選択します。

プリント基板の設計

プリント基板(Printed Circuit Board)の設計はおおまかに次のような手順になると思います。

  • PCBを取り付ける場所の選定
  • PCB外形と取付穴の決定
  • 大電流を扱う部品の配置
  • 大電流の経路を決定
  • コネクタ、直付けリード線の位置を決定
  • ピン数の多いICの配置
  • その他の部品の配置
  • 同時に製作する複数のPCBをパネリング
  • ガーバーファイルの出力

本回路ではなんといってもパワーデバイスの取付方法が肝になります。
ヒートシンクとPCBを離れた場所に置いてリード線でつなぐ手もありますが、なるべく余計な部品、配線がない回路を実現したいところ。
ヒートシンクの説明にある通り、トランジスタをPCBのはんだ面(BOTTOM SIDE)側に平行に浮かして設置することにしました。こうするとヒートシンク(写真7参照)に貼り付けた状態で、PCBに直接はんだ付けできます。この時PCBは後面パネルから6~8mmほど浮かせて取付となります。
組み立て手順は

  • トランジスタをヒートシンクに軽くねじ止め
  • PCBのパッドに足を挿入
  • PCBの4隅に6角ポストを立てて高さを確認
  • PCBを固定
  • PCBの穴を通したドライバで、トランジスタの取付ビスを本締め

となります。

写真14-2 PCB実装の様子、中央の穴からパワートランジスタの取付けビスが見える

使用部品については、一品生産でレイアウトにも余裕があるため、すべてスルーホール部品(リード線付)を使うことにしました。
SMDを手づけしても、慣れてしまえば手間自体はさほど変わりませんが、スルーホール部品を使ってブレッドボードで動作確認したあと、部品をそのままPCB用に流用できるので無駄がありません。不具合調査や修理のためにプローブや半田ごてを当てるのも、リード線があるスルーホール部品のほうが楽です。
またOPアンプはICソケットを介して実装しており、簡単に交換できるようにしました。
なお回路図並びにPCBのKiCadによる設計ファイルを、実際に製作してわかった不具合の対策を織り込んだ状態でzipにまとめておきましたので、下記のアドレスからダウンロードしてください。
https://lockchecker.com/wp-content/uploads/2022/12/DCP1203_02.zip
写真14で見えるダイオードブリッジのヒートシンクはジャンク基板から取り外した適当なものなのですが、設計ファイル中のヒートシンクは小売店で入手できるものを取り付ける前提で描いてあります。

調整と機能・性能の確認

ブレッドボードで一通りの動作確認は終わっているものとして、PCBに実装後の調整項目を列挙します。

  • 出力にオシロとテスターをつないで、電圧表示のDPMのトリマー調整を行います。
  • 電圧の最大値、最小値、また電流の小さい時と大きい時で所望の精度が出るように、RV1、RV2を設定します。
  • 出力を短絡し、最大電流を流してパワーデバイスの損失が最も大きくなる条件で連続運転し、放熱容量が足りているかを確認します。ヒートシンクに手を触れられればOK。

さて仕様として挙げていた性能は実現できたでしょうか。

ノイズを出さないという、この電源を自作する動機になった目標については満足できる結果を得られています。オシロでの観測では出力の波形にノイズは見えず、雑音に弱いセンサーも正常に動作します。ただし最大電圧で最大電流を取ると商用周波数のリップルが出てきますが、運用で回避することとします。

ロードレギュレーションは、モニターポイントで測ると無負荷から3Aまで変化しても1mV下がる程度でほとんど変動しません(5V出力時)。もちろん配線の抵抗があるのでその分の電圧降下は考慮しなければなりません。

過渡応答特性=負荷が急変した時の追従性もよい感じです。
図6に負荷抵抗を切り替えて出力の観察をした回路を示します。

図6 負荷切替テスト回路

TP2-GNDに本電源の出力をつなぎ、ファンクションジェネレータから 0-5V、1kHzの矩形波をTP1に入力して負荷抵抗を切り替えます。

写真15 電圧3V一定、負荷5.1Ω⇒0.8Ω、黄:電流、青:電圧

定電圧制御の波形を写真15に示します。出力電圧を1Vに設定して、負荷抵抗を急減させたときの電圧(青)と電流(黄)をモニターポイントを介して観測したものです。およそ120mV、時間にして数μ秒の変動が見て取れます。これは同じ条件で高精度な市販の電源を測定した波形と比べても遜色ない性能であります。
ちなみにスピードアップコンデンサのC7を増やしたり、R13と並列にコンデンサを入れてもほとんど変化がないので、パワートランジスタの性能限界かもしれません。

写真16 電流0.4A一定、負荷0.8Ω⇒5.1Ω、黄:電流、青:電圧

定電流制御の波形を写真16に示します。出力電流を0.4Aに設定して負荷抵抗を急増させたときのものですが、いったん電流が半減したあと戻ってオーバーシュートし、最後に電圧が安定するまでで20μ秒程度となっています。スピードを制限しているのはC5の6800pFですが、小さくすると発振してしまうためこれ以上の改善はできませんでした。
また市販の高精度な電源の例ではもっとゆっくりと電圧を変化させていて、同条件でのセトリング時間は4m秒ほどにもなり、100倍以上の時間がかかっていました。

電流設定確認スイッチはローテクですが非常に具合がよく、日に何度も使う便利さです。

観測用モニタポイントも手放せなくなってしまいました。オシロのプローブはふだんここにつないであって、必要な時だけ観測ポイントに持っていくような運用をしています。

さて、うまくいったことばかりではなく問題点も残っています。

DPMの表示精度ですが、電源を投入してすぐの電圧表示が実際より20mVほど低い傾向があります。DPMのドリフトが原因で、15分くらいで落ち着きます。
もう一つ、テスターで確認しながら設定電圧を上げていくと、0Vから40mVくらいまでは表示が0.00のままで、40mVを超えてくると急に0.04が表示されます。このDPMは0ボルト付近に不感帯があるようです。電流の表示も同様で、40mAくらいまでの表示ができません。電圧はともかく、40mA以下の電流が読めないとLEDのチェック等に不便ですが、それ以外は我慢できる範囲なので様子見です。

不具合ではありませんが、電流が激しく変動する場合、モニタポイントの電流出力をオシロに入れて平均値を表示させると、DPMの電流表示や直列に入れた通常の電流計と異なる数値になることがあります。間にCRのローパスフィルタを入れて変動を抑えれば電流計と同じ値が表示されるので、使用したオシロの平均値表示機能に問題があるのかもしれません。

ヒートシンンクの熱容量については定量的な設計をしませんでしたが、出力をショートして最大電流の3A(=最大損失発生条件)を1時間ほど流したのちに手を触れると、人肌程度の温度に収まっていますので合格といってよいでしょう。ただし、ファンを止めると触れないほどの高温になりますので、長時間大電流を取る用途でのファンレス運用は無理です。

今後の課題

運用を開始してもうすぐ1年、さしたる不具合もなくほぼ毎日使用しています。以下に今後改善したい点をまとめてみました。

  • 表示器(DPM)のドリフト、低電圧、低電流時の精度向上
  • 負荷急変時の過渡特性改善
  • 出力のモニタリング機能強化
  • タップ切替を併用して損失を減らす

DPMの表示精度については、独立した高精度のADCを導入し、マイコン経由で数値表示を行う必要がありそうです。

過渡特性についてはすでにある程度のレベルに到達していますが、定電圧制御はともかく、定電流についてはもう少し改善したい気もします。しかし定電流制御の安定動作と高速な追従性の両立を図るのは、負荷を含めた回路のインダクタンス、キャパシタンスによる遅れを考えると本質的に難しいこととなります。
大幅な性能改善をするには、負荷の特性に応じて時定数を切り替えられるようにするなど、新しい技術の導入が必要でしょう。

出力のモニタリングで特に欲しいと思うのは、電流の最大、最小、平均値の表示です。現在はその都度最大最小機能を持ったテスターをつないでいますが、測定を実施する頻度が高いのでマイコンを搭載した折には内蔵したいところです。

設定値をデジタルで表示したり保存したりするのはマイコンを使えば簡単ですが、制御の本体=フィードバックループの構成はアナログでやるほうが高速で安定な制御を実現できます。例えば電圧電流の設定はロータリエンコーダで行い、マイコンの不揮発メモリに記憶した電圧をDAC、またはPWM+ローパスフィルタで発生し、これを参照電圧としてアナログOPアンプにて出力電圧と比較し、パワーデバイスを制御するやり方もあります。

トランスの2次側タップは設定電圧にかかわらず最大電圧に固定されています。これを出力電圧が低いときに低い電圧のタップに切り替えれば、パワーデバイスの損失を減らすことができます。HiLoの2段切替でも大幅に損失を減らせるので、巨大な外付けヒートシンクを小さくしたり、ファンレスにできます。

参考文献

  • TRSP No. 116 はじめての電源回路設計Q&A集 2011年10月1日発行トランジスタ技術SPECIAL編集部 / 編
  • 確実に動作する電子回路設計―実験と波形写真が実証する 1982年12月10日発行 上野 大平 (著)
  • SCIENCE AND TECHNOLOGY ノイズと電源のはなし 1996年12月20日発行 伊東健一(著)